現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究課題の当初の目標では、ダイレクト・アブイニシオ分子動力学法をクラスター反応系を取り扱えるように拡張すること、および、(2)作成したプログラムをテスト計算することの2つ課題が、2018年度の目標であったが、課題(1)および(2)は終了し、すでに、2019年度の目標である反応系への応用が、スタートしている。特に、(a) 「微視的溶媒和ベンゼンのJahn-Teller効果」について研究を行い、アメリカ化学会物理化学誌(J. Phys. Chem. A)への公表を行った [H. Tachikawa: JahnーTeller Effect of the Benzene Radical Cation: A Direct ab Initio Molecular Dynamics Study, J. Phys. Chem. A, 2018, 122, 4121ー4129.] 。 また、 (b) 「ベンゼンクラスターの微視的溶媒和の効果」の研究が順調に進行し、Scientific Reports誌(ネイチャー・パブリッシング・グループの総合科学論文誌)への公表を行った:[H. Tachikawa et al. Water-accelerated π-Stacking Reaction in Benzene Cluster Cation Scientific Reports, 9, 2377 (2019) ]。以上のことより、「研究の目的」の達成度として「当初の計画以上に進展している」と判断した。
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