研究成果の概要 |
電解質でありながら室温で液体状態をとるイオン液体と1,4-ジオキサンやホルムアミドなど分子性液体からなる混合溶液を対象とし、両液体の混合状態や温度変化による相分離を赤外分光法、核磁気共鳴(NMR)法、小角中性子散乱(SANS)法を用いて研究した。また、分子動力学(MD)シミュレーションにより実験結果を理論的に裏付けた。イミダゾリウム系イオン液体は上部臨界溶液温度(UCST)を示す相分離を起こし、ホスホニウム系イオン液体では下部臨界溶液温度(LCST)を示す相分離が起こることを明らかにした。有機溶媒の種類やイオン液体アルキル鎖長により相分離温度が変化する理由を分子レベルで解明することに成功した。
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