研究課題
基盤研究(C)
CO2還元生成物水溶液の溶媒和構造や分子・イオンダイナミクスを分子レベルで明らかにすることは,CO2電気化学還元の高効率化や高速化において重要である.本研究では,CO2還元生成物としてギ酸に焦点をあて,NMR測定法を用いて,炭酸水素ナトリウム水溶液中におけるギ酸イオンの回転相関時間や自己拡散係数を測定し,ダイナミクスを議論した.また,ギ酸とギ酸ナトリウムの混合水溶液のpH,密度,電気伝導度,粘度を測定し,酸解離平衡を議論した.
溶液分析化学
CO2電気化学還元は,CO2を物質変換する方法の一つであり,水溶液中におけるギ酸イオンの溶媒和構造やダイナミクスなどの溶液構造に関する知見やギ酸イオンとギ酸分子の酸解離平衡に関する知見は,CO2からギ酸を生成する電気化学還元の高効率化や高速化において,重要な知見になるものと考えられる.