光-熱変換型の光応答性ゲルは、体積転移する収縮温度と膨潤温度に差(温度ヒステリシス)を持たせることで、光駆動型 自律拍動ゲルへと発展できる。本研究では太陽光程度の光源下で自律拍動を行うハイドロゲルの調製を試みた。調製されたすべてのゲルにおいて疑似太陽光により速やかな温度上昇と収縮転移温度(36℃)への到達がみられ、それに伴うゲルの収縮が確認された。いくつかの特異な条件ではゲルの収縮とともにゲル温度は降下し、ゲルの再膨潤が確認された。まら小さな温度の再上昇が確認された。再膨潤後の昇温が収縮転移温度に到達しなかったためと考えられる。この結果は数値シミュレーションによって得られたものとほぼ一致した。
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