研究成果の概要 |
本研究では、内部アルキンのビニリデン転位を行える新規な錯体系を開発すること、並びに15・16族のヘテロ元素置換基を持つアルキンのビニリデン転位を開発することを目指した。まず、モリブデン錯体を検討し、[(C7H7)MoBr(dppe)]をNaBArF4存在下で内部ケトアルキンと反応させることにより、ビニリデン転位に成功した。またアルキニルホスホン酸エステルやアルキニルスルフィドなどのP, S, N置換内部アルキンのビニリデン転位が[CpM(dppe)]+ (M = Ru, Fe)及び[Cp*IrCl(PPh3)]+において進行し、逆転位も可能なこと、いくつかの系は結晶二色性を示すことを見出した。
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