マイクロ波を利用した加熱法は,短時間でほぼ均一に加熱することができ,また加熱効率も高いため,従来加熱技術に比較して十分の一程度のエネルギーで,カラムの調製が可能である。しかし,キャピラリーカラム内でのモノリス調製に応用する場合,温度分布が不均一になり,モノリス調製の再現性を得ることが難しい。本研究は,様々なアプローチで,キャピラリーカラム内でのバイオモノリスの高効率合成を確立し,従来法では成功率がわずか30%であることに対して,マイクロ波照射を利用した場合,調製されたモノリスの80%が高い分離性能を示し,分析に必要な溶媒も数百分の一程度になるため,環境負荷を大幅に低減することができる。
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