研究は「新規応答機構による,細菌の選択的検出または短時間捕集が可能な金属錯体型機能性ナノ粒子を開発する」ことを目的に開始された。機器分析における定量測定のうち,化学反応を直接電気信号に変える最もシンプルな測定手段である電気化学的手法を用い,ナノ粒子表面での増幅機構を応用し高感度検出を行った。本研究の実績は,1)二点認識型複合体シクロデキストリンプローブによるアデノシン三リン酸(ATP)あるいはアデノシン2リン酸(ADP)の選択的検出,2)鉄錯体/シクロデキストリン包接複合体を用いた電気化学的検出,3)ルテニウム錯体修飾金ナノ粒子を用いた糖の電気化学検出が主なものである。
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