カーボンナノドット (carbon nano dots, CND) の電気炉加熱分解合成における原料有機化合物に窒素および硫黄をヘテロ原子としてドープすることで、CND の発光特性および発光分析の向上を目的として研究に取組んだ。種々のアミノ酸類を原料として得られた一連の CND はほぼ全てが約 400 nm に発光極大波長を示すことを確認するとともに、原料組成に依存して合成収量および発光強度に顕著な差異が見られることが分かった。それぞれの CND について精査したところ、水溶液の pH に対してレシオメトリック発光応答を示す系とグルタチオンへの発光回復応答を示す系を見いだすことに成功した。
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