研究課題/領域番号 |
18K05196
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
加藤 愛 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (10415656)
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研究分担者 |
柿木 佐知朗 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (70421419)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | タンパク質 / 吸着 / 定量 / アミノ酸分析 |
研究実績の概要 |
本研究では、研究代表者らが過去に構築した同位体希釈質量分析を利用したアミノ酸分析法(IDMS-AAA法)を用いて、医用材料に吸着した超微量タンパク質の吸着量を高感度かつ高精度に定量する方法を開発することを最終目標とする。 3年目である本年度は、昨年度に引き続きタンパク質認証標準物質であるヒト血清アルブミン(CRM6202-a:特定国立研究開発法人産業技術総合研究所計量標準総合センター)をモデルタンパク質として用い、医用材料表面に吸着した微量タンパク質を定量するのに適した評価系の構築を行った。表面に親水性固定化界面処理を施したカバーグラスと未処理のカバーグラスを用いた場合において、ほぼ期待通りのオーダーで微量の吸着量を定量可能であることが分かったが、一方で定量結果のばらつきが予想以上に大きかったため、モデルタンパク試料の濃度の更なる最適化等、定量精度向上に向けた検討を引き続き行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該研究課題については、研究実施最終年度であったものの、コロナ禍での実験停止やコロナ関連の緊急PJの対応などに追われ、期待通りに進捗させることができなかった。そのため、研究期間を1年間延長して課題に取り組むこととした。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究については、ひきつづき交付申請時に計画した研究実施計画に沿って推進する。特に令和3年度については、2年目に構築した評価系をさらに改良し、最適条件下における本方法の感度や精度を評価する。また参照実験として同一のタンパク質の吸着量を従来法により定量し、本法との比較を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍での影響により、実験停止を余儀なくされたことや、購入を予定していた試薬の納期が見通せず調達に至らなかったことなどから、本予算は次年度に繰り越すことにした。令和3年度においては標品資料やヒトタンパク質試料、抗体試薬等を購入予定である。
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