近年、π共役系高分子が新しい光触媒として登場したものの、従来のπ共役系高分子からなる光触媒はHOMO/LUMOエネルギー特性が制限されることや主鎖が分解することによる低耐久性が原因で、無機系光触媒ほど効果的ではなかった。本研究では、ポリジアセチレン(PDA)誘導体からなるナノ結晶の光触媒特性(光退色と水素発生)を明らかにした。特に、PDA誘導体であるpolyDCHDナノ結晶が可視光照射下において有機色素ローダミンBを光退色する能力は、TiO2ナノ粒子(P25)よりも高かった。また、光退色能に対するナノ結晶の形状効果、耐光性、光退色のメカニズムを明らかにした。
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