本研究では、キラル構造を有する液晶のなかでも特に強いらせん誘起力によって形成するブルー相と呼ばれる特異な液晶構造を有する機能性高分子の開発を目的とした。まず、安定的にネマチック液晶を形成する重合性液晶を新たに開発した。これにキラル剤を複合化した上で温度を精密に制御することによりにブルー相を発現させ、光重合することによりブルー相の構造を固定化・高分子化した。また水素結合性の超分子液晶系へと展開し、安定的にネマチック相を発現する重合性超分子液晶系を開発した。得られた重合性超分子液晶をベースにブルー相を発現させ、ブルー相構造を有する超分子液晶の高分子膜化にも成功した。
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