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2022 年度 実績報告書

絹フィブロインの構造制御による安全かつ安価な細胞足場材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K05232
研究機関福井大学

研究代表者

鈴木 悠  福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (90600263)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワードフィブロイン / 二次構造 / エレクトロスピニング / 不織布
研究実績の概要

昨年度までに、未分解および分解SF水溶液を用いて、エレクトロスピニング法による不織布の作製と各種物性評価を行った。固体13C CPMAS NMR測定のAlaCbの波形分離から二次構造割合を求めたところ、未分解SF不織布はβシート構造43%、ランダムコイル構造57%、分解SF不織布はβシート構造50%、ランダムコイル構造49%であり、未分解SF不織布の方が、ランダムコイル構造が若干大きかった。次に引張試験を行い、機械的特性を評価した。その結果、未分解SF不織布は分解SF不織布に比べ、破断応力は4.3倍、弾性率は1.7倍、靭性は3.7倍であった。一方、破断歪みは未分解と分解でほぼ同じであり、未分解SF不織布は分解SF不織布に比べ、高い機械的特性を有することが示された。
今年度は、未分解SF不織布と分解SF不織布の生体適合性を評価した。不織布にhMSC細胞を播種し、細胞培養実験を行った。蛍光顕微鏡と生細胞タイムラプスイメージング装置より培養1,3日後の各SF不織布を観察した結果、未分解SFでは細胞が均一に広がり、分解SFでは不均一な広がりであった。これより、未分解SF不織布が細胞接着および細胞拡散に優れていることがわかった。また、接触角測定より未分解SF不織布は分解SF不織布に比べ接触角が大きく、未分解SF不織布の表面は分解SF不織布に比べて親水性が高いことがわかった。未分解SF不織布は分解SF不織布に比べ弾性率が高いことから、未分解SFの高い弾性率と親水性により、細胞接着および細胞拡散が促進されたと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] シルクの高物性化に寄与する分子構造の研究2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木悠
    • 学会等名
      2022年繊維学会年次大会
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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