研究課題
基盤研究(C)
新たなケミカルプローブの分子設計指針を構築するために、“化学構造”と“分子の大きさ”の両方を認識可能なケミカルプローブの創製を目指した。本研究の成果として、[1]側鎖に導入した”分子の大きさ”に応じて吸収色が変化するブラシ状パイ共役ポリマーの合成に成功し、[2]アルキンを有する新規モノマーを新たに分子設計し、[1]のポリマーと組み合わせることで”化学構造”を認識可能なブラシ状パイ共役ポリマーの合成に成功した。
高分子合成
分子の構造変化や会合体形成によって吸収色や発光色が変化するパイ共役ポリマーは、化学物質のセンサー材料として数多く開発されている。これまでは、対象化合物の“化学構造”を認識する化学センサーがほとんどであったが、類似化合物を識別することは困難であった。今回、新たに“分子の大きさ”を認識することが可能な化学センサーの合成に成功したことで、“化学構造”と“分子の大きさ”の両方を認識可能な化学センサーの実現が可能となり、対象化合物の選択性の向上に寄与する。