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2018 年度 実施状況報告書

ガン診断を指向したテロメア鎖長計測用ソフトマテリアルの創製

研究課題

研究課題/領域番号 18K05236
研究機関島根大学

研究代表者

山口 勲  島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 教授 (00272708)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードテロメア / シトシン / 水溶性 / 発光性 / π共役高分子
研究実績の概要

本研究は、染色体末端に位置し、ヒトの細胞寿命を支配しているテロメア鎖長を計測するためのソフトマテリアルを開発することを目的としている。今年度は、テロメアを形成している最多核酸塩基であるグアニンと相補の関係にあるシトシンを側鎖にもつ発光性かつ水溶性のπ共役高分子を合成することとした。目的のπ共役高分子を合成するために、鍵となる新規モノマー(2,7-ジブロモ-9,9-ビス(6’-ビスN(BOC)2シトシルヘキシル)フルオレン)を2,7-ジブロモフルオレンを出発物質とした3段階の反応により合成した。このモノマーと水溶性に寄与するアンモニウム塩基を導入したフルオレン誘導体との金属錯体触媒を用いたカップリング重縮合により、シトシン4位のアミノ基をBOC(tert-ブトキシカルボニル)で保護した前駆体ポリマーを合成した。この前駆体ポリマーを加熱処理することでBOC基を脱保護し、目的の側鎖にシトシル基をもつ2タイプのポリフルオレン類を合成した。合成したポリマーの構造を1H NMRおよびIRスペクトルにより、分子量をGPCにより決定した。得られたポリマーのUV-visスペクトルから主鎖に沿ってπ共役長が拡張していることを確認し、吸収端波長から光学的バンドギャップを算出した。サイクリックボルタンメトリー測定から得られたポリマーのHOMOレベルを算出し、光学的バンドギャップとの差からLUMOレベルを算出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

テロメアセンサーの基盤材料をなる、側鎖にシトシルをもつ発光性かつ水溶性の数種類のπ共役高分子を合成することができ、これら高分子の基礎物性を評価することができたため。

今後の研究の推進方策

今年度に合成した側鎖にシトシルをもつ発光性かつ水溶性のπ共役高分子水溶液中に、ヌクレオシドを添加したときの光学的物性の変化をを調べ、テロメアセンシングための基礎データを得る。

次年度使用額が生じた理由

昨年度、設備備品費で購入する予定であったバイオフリーザーを購入しなかったため。今年度、当バイオフリーザーを購入する予定。

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公開日: 2019-12-27  

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