研究実績の概要 |
9,9-bis(6-N1-cytosinehexyl)fluorene-2,7-diyl (unit a)と9,9-bis(6-trimethylammoniumhexyl)fluorene-2,7-diyl (unit b)から成るフルオレン3量体(OF-1)とunit aと9,9-bis(3-carboxylatepropyl)fluorene-2,7-diyl (unit c)から成るフルオレン3量体(OF-2)を合成した。OF-1とOF-2の構造をNMRやIR測定により決定した。サイクリックボルタンメトリーとUV-vis測定により、OF-1とOF-2のHOMOレベルとLUMOレベルを調べた。OF-1とOF-2は、共に水に可溶であり、それらの水溶液は蛍光発光を示した。OF-1水溶液の発光強度は、テロメアDNAのモデルDNAとなる(TTAGGG)m (m = 2, 3, 4, 6;T = チミン, A = アデニン, G = グアニン)を一定量ずつ添加したところ、添加量に応じて減少した。また、減少度はDNA鎖長が長くなるにつれて減少した。この結果は、OF-1とDNA間で光誘起電荷移動が起こったためと考察した。一方、OF-2水溶液に(TTAGGG)mを添加したところ、添加量が増えるにつれて発光強度は増大した。また、増大度はDNA鎖長が長くなるにつれて増大した。この結果は、OF-2とDNA間で凝集誘起発光が起こったためであると抗さすした。
|
今後の研究の推進方策 |
9,9-bis(6-N1-cytosinehexyl)fluorene-2,7-diyl (unit a)と9,9-bis(6-trimethylammoniumhexyl)fluorene-2,7-diyl (unit b)から成るポリフルオレンとunit aと9,9-bis(3-carboxylatepropyl)fluorene-2,7-diyl (unit c)から成るポリフルオレンを合成し、諸物性を調べる。また、それらポリマーを用いたテロメアDNA鎖長のセンシングを行う。
|