本研究では可視光を回析するような巨大周期長を有する高分子周期構造体の開発を目的とし、両親媒性のブロック共重合体(BCP)を合成した。極性の違いが大きい高分子ブロックが溶液中で起こる自己組織化を利用することで、短時間で周期構造が形成でき、また荷電反発による分子鎖の拡張が確認できた。構造色は確認できなかったが、疎水性コアー間の距離は数百ナノメートルであった。疎水性部の体積は0.01%程度であり、周期長に比べ格子点(凝集した疎水性部位)の体積が非常に小さいため、低濃度のアゾベンゼンフォトクロミック分子を用いた構造色の高い制御性が期待できる。
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