本研究では、有機金属錯体を中空粒子に内包させたカプセル型構造体の合成を目指して取り組んだ。このような構造体とすることで、有機金属錯体のもつ特性を維持したまま、回収・再利用の課題を解決できると考えた。合成は異なる2つのアプローチで行った。様々なサイズの中空シリカ粒子は合成できたものの、有機金属錯体を内包するまでには至らなかった。しかしながら、シェル内外への拡散を抑制し、中空内部でシェルの細孔より大きなサイズのバルク状態を維持できるかという点が、目的とするカプセル構造体の合成には必要であることがわかった。
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