第二リン酸カルシウムの粒子形状制御技術の確立を目的とし、原料溶液を超音波ネブライザーでナノミスト化し、原料混和速度を抑制することで粒子形状の経時変化を詳細に追跡した. 旧来法で得られてきた平板状(2次元)や花冠状(3次元)に加えて、新たに針状(1次元)の粒子が得られる結晶成長環境を明らかにした.異方的成長が実現する環境は、結晶表面の帯電状況が陽イオンであるカルシウムイオンの空間分布に影響を及ぼすくらい濃度が低い初期過程に限定されることが明らかとなった. 得られた結果を元に異方的溶解性を有するクエン酸イオン共存環境での検討実験を行った所、長板化や花冠状粒子を形成する個々の花弁の針状化に成功した.
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