研究課題
基盤研究(C)
透明導電材料、電池材料、サーモクロミック材料への応用が可能な、分散性に優れ、粒度分布が小さい均一な酸化物ナノ結晶の液相合成プロセスを確立した。得られたナノ結晶を高分散させたコーティング溶液を調製し、この溶液を樹脂フィルム基板上に塗布することで、フレキシブル薄膜を作製することに成功した。酸化物ナノ結晶の液相合成にマイクロ波加熱を用いると、短い反応時間で均一なナノ結晶を合成できるだけでなく、副生成物である水酸化物の生成が抑制されることを見出した。
無機材料化学
液相マイクロ波合成された酸化物ナノ結晶は、微細で均一なことから、コーティング溶液に含有するナノ材料として優れており、低融点基板へのコーティング材料として様々な応用展開が期待できる。一方、学術的には、酸化物ナノ結晶の液相合成にマイクロ波加熱を用いると、短時間で均一なナノ結晶を合成できるだけでなく、副生成物である水酸化物の生成が抑制されることを見出した。マイクロ波加熱を用いると、これまでとは異なる合成経路で酸化物ナノ結晶が合成可能であり、無機材料の液相合成分野での進展が期待される。