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2020 年度 実績報告書

協奏的酸塩基複合ナノ構造を有するメタン酸化カップリング触媒の創成

研究課題

研究課題/領域番号 18K05294
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

羽田 政明  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70344140)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードメタン酸化カップリング / 酸塩基複合化触媒 / ペロブスカイト / 表面酸素種 / 酸素交換反応
研究実績の概要

2019年度までは単独酸化物および担持酸化物について、酸化物の種類や担持率を変化させることで酸塩基特性とメタン酸化カップリング活性の関連性について検討した。2020年度は、結晶性の複合酸化物であるペロブスカイトについてAサイトとBサイトに置換する元素の触媒性能に及ぼす影響を検討した。具体的には、Aサイトに塩基性を示すLaを置換し、Bサイトに酸性(Al、Ga、In、Co、Fe、Mn)もしくは塩基性(Yb)を示す元素を置換したペロブスカイトを合成し、メタン酸化カップリング活性を評価した。
いずれの元素を置換したペロブスカイトにおいてもメタン酸化カップリング反応が起こることを確認したが、目的生成物であるエタン/エチレンの選択率および収率は置換した元素により大きく異なり、Al、Ga、In、Ybを置換したペロブスカイトが高い活性を示すことを見出した。Bサイト元素による触媒特性への影響を調べるための検討より、塩基特性の違いは見られなかったこと(CO-TPD)、O2-TPDにおいて酸素脱離が見られたペロブスカイトはエタン/エチレンの選択率および収率が低いことが明らかとなり、ペロブスカイトにおいては結晶内酸素のメタン酸化カップリング反応への関与が小さいことがわかった。そこで、触媒表面における気相酸素の活性化能の違いを明らかにするためXPS、16O/18O交換反応およびメタン酸化カップリング反応における酸素濃度依存性を評価した。その結果、表面酸素種の割合がエタン/エチレン選択率と相関すること、表面酸素種を介して気相酸素が活性化されることを明らかにした。
以上、本研究の実施により、高活性なメタン酸化カップリング触媒を開発するための指針として、触媒の酸塩基特性を制御することにより表面酸素種の割合を高くし、気相酸素を効率的に活性化できるサイトの構築が重要であることを提案できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 酸化イットリウムにナノ分散した酸化セリウム触媒上でのメタン酸化カップリング反応2020

    • 著者名/発表者名
      桂川侑也、甘 鎔広、羽田政明
    • 学会等名
      第36回希土類討論会

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公開日: 2021-12-27  

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