• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

修飾ヒストンの完全化学合成と非対称修飾ヌクレオソームの構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K05316
研究機関大阪大学

研究代表者

川上 徹  大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (70273711)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード蛋白質 / ライゲーション / ヒストン / 翻訳後修飾
研究実績の概要

これまでにトリメチル化リシンをはじめとした修飾アミノ酸残基を含むヒストンH3,H4の化学合成に成功している.また,チイランリンカーを利用したユビキチン化イソペプチドアナログの合成も行っている.その構造の検証のため,天然型イソペプチド構造を有するユビキチン化ヒストンH3の合成を行い,それぞれの構造によって,DNAメチル化酵素Dnmt1の活性が向上するが,天然型イソペプチド構造によるユビキチン化ヒストンH3部分ペプチドは,そのアナログと比べて,修飾部位による活性化の傾向は同じであるものの,天然型イソペプチド構造のほうがその活性化の割合が小さい傾向があった.そのため特定の機能の解明には天然型構造が重要であることが再認識された.また一方で,O-GlcNAc化ヒストンH2Aの合成を行っている.本合成においては,アリールチオエステル,CPE,およびNAC法を用いて,4つのペプチドセグメントをワンポットで縮合した.さらにより簡便な合成法の開発を進めている.
本研究においては,引き続き修飾ヒストンの化学合成,および,より効率的な合成法の開発を進めている.その中で,CPE法での反応機構におけるCys-Pro間のコンフォーメションに着目して,その構造を変えることによって反応部位,反応速度が異なることがわかった.その一部を学会発表し,現在,論文にまとめるための追加実験を行っている.また,クロマチン関連蛋白質であるHP1の半合成を進め,非変性条件下でのライゲーションに成功し(未発表),構造解析に向けて準備を進めている.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Synthesis of Ubiquitinated Histone H3 and its Effect on DNA Methyltransferase 12021

    • 著者名/発表者名
      Toru Kawakami
    • 学会等名
      The 18th Akabori Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] ライゲーション法を基盤とする翻訳後修飾タンパク質の化学合成2021

    • 著者名/発表者名
      川上 徹
    • 学会等名
      蛋白質研究所セミナー「多角的な視点による蛋白質修飾の機能解明」
  • [学会発表] Investigation on stereochemistry of cysteinyl prolyl ester (CPE) peptide for the formation of thioester2020

    • 著者名/発表者名
      Eri Sasakura, Hironobu Hojo, Toru Kawakami
    • 学会等名
      第57回ペプチド討論会
  • [備考]

    • URL

      http://www.protein.osaka-u.ac.jp/organic/publication/kawa.html

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi