• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

グアニン四重鎖を標的としたAXLの抑制と、可視化プローブを用いた作用機構の検証

研究課題

研究課題/領域番号 18K05349
研究機関千葉大学

研究代表者

飯田 圭介  千葉大学, 大学院理学研究院, 助教 (70719773)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードグアニン四重鎖 / G4 / G4リガンド
研究実績の概要

近年、細胞内の分子環境に応じて、グアニン四重鎖 (G4) と呼ばれる核酸の高次構造が形成されることが明らかとなっている。G4は、複製、転写、翻訳、さらにはmicro RNAやlong non-coding RNAの機能制御にも寄与することが報告されている。G4の新規機能の理解、制御に役立つのがG4に結合・安定化することが出来る化合物、G4リガンドであり、本研究ではこれらを扱う研究に取り組む。前年度までに、G4を特異的に安定化、蛍光検出出来るLight up型蛍光G4リガンドを開発しており、細胞内でのG4の可視化も達成している。
本年度では当該化合物をG4マーカーとして用い、最近注目されているbiomolecular condensateの一つであるストレス顆粒 (SG) の検出を行う事とした。SG形成は翻訳時にRNAをある種のストレスから守る防御機構であり、近年SG中においてG4の存在が示唆されていたが低分子化合物による検証は行われておらず、これを検証する。
その結果、1) 酸化ストレスを誘導するタプシガルギンを処理した細胞でSG中でG4を検出できること、2) RNase処理でG4の局在は消失すること、3) G4リガンドの処理によってもSGが誘導され、開発した化合物でG4形成を観測できた。以上により開発した化合物は細胞内でのG4マーカーとして実用的であるとともに、SG上でG4が形成されていることが確認できた。今後はG4リガンドにより誘導されるSGについてより詳細に調査を進めていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Destabilization of DNA and RNA G-quadruplex structures formed by GGA repeat due to N6-methyladenine modification2022

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki Yuka、Ookuro Yurino、Iida Keisuke、Nagasawa Kazuo、Yoshida Wataru
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 597 ページ: 134~139

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2022.01.123

    • 査読あり
  • [学会発表] Visualization of Cellular G-quadruplexes using a Novel Fluorescent G-quadruplex Ligand2021

    • 著者名/発表者名
      Ayano Sasaki, Shunsuke Ishida, Takayoshi Arai, Keisuke Iida
    • 学会等名
      The 48th International Symposium on Nucleic Acids Chemistry 2021
  • [学会発表] Structure-Activity Relationships of Cytotoxic Platinum(II)-Salphen Complexes as G-Quadruplex Ligands2021

    • 著者名/発表者名
      Natsumi Suzuki, Takayoshi Arai, Keisuke Iida
    • 学会等名
      The 48th International Symposium on Nucleic Acids Chemistry 2021

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi