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2020 年度 実績報告書

qSERS法の開発とキラーアプリケーションへの展開

研究課題

研究課題/領域番号 18K05354
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

小堀 哲生  京都工芸繊維大学, 分子化学系, 教授 (00397605)

研究分担者 和久 友則  京都工芸繊維大学, 分子化学系, 准教授 (30548699)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードラマン散乱 / SERS / DNA
研究実績の概要

クラスター状の金属ナノ粒子や異方性を持つ金属ナノ粒子表面では、表面プラズモン共鳴が生じ、10の8乗から10の11乗倍程度に増幅されたラマンシグナル(増強ラマン散乱光:SERS)が得られる。このSERSを利用した測定法は、単一分子レベルの感度を持つことや、シグナルの分解能が高いこと等の優れた性質を持つ。しかしながら、これまでの表面増強ラマン散乱法に関する研究は、生体分子を標的とした測定法の報告であっても測定装置と金属ナノ粒子の開発に焦点が置かれていることが多く、再現性と定量性の担保された報告は殆どされていない。そこで、本研究期間において我々は、標的核酸由来のシグナルと金ナノロッド上に吸着した生体分子由来の偽シグナルとの明確かつ簡便な分離を目指し、生体直交型ラマンタグを利用した測定系の開発を行った。令和2年度は、まず標的核酸由来のシグナルと金ナノロッド上に吸着した生体分子由来の偽シグナルとの明確かつ簡便な分離を目指し、生体直交型ラマンタグを利用した測定系の開発を行った。開発した核酸測定系を利用することにより、86pMの標的核酸の検出に成功している。つぎに、ガラス表面に滴下したサンプル溶液に含まれる標的核酸を顕微ラマンのマッピング測定で検出することにも挑戦した。2021年のnucleosides nucleotides nucleic acids誌ならびにchemistry letters誌似報告されたこれらの結果は、生体サンプル中に含まれる核酸の新しい測定法として、SERSと生体直交型ラマンタグを組み合わせた検出系が利用可能であることを示す研究成果であると認められる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Ratiometric SERS Assays for Reliable and Automatic Quantification of Nucleic Acids2021

    • 著者名/発表者名
      Ota Ryo、Fukushima Yuki、Araki Yuta、Sasaki Kenta、Waku Tomonori、Kobori Akio
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      巻: 50 ページ: 513~517

    • DOI

      10.1246/cl.200798

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Sandwich-typed detection of nucleic acids by bioorthogonal SERS probes2021

    • 著者名/発表者名
      R. Ota, N. Takagi, Y. Imaizumi, T. Waku, A. Kobori
    • 雑誌名

      Nucleosides Nucleotides Nucleic Acids

      巻: 40 ページ: 166~177

    • DOI

      10.1080/15257770.2020.1849718

    • 査読あり

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公開日: 2021-12-27  

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