研究実績の概要 |
アーバスキュラー菌根(AM)菌の外生菌糸から浸出されるACP活性の検出と土壌中の不可給態リン酸の関係を検討した。ネギ(Allium fistulosum L.)にRhizophagus clarusを接種した区と非接種の区を設け、30μmナイロンメッシュで根と菌糸が伸長する菌根区画と外生菌糸のみが伸長する菌糸区画に分けられた2区画ポットで生育させた。土壌溶液採取管を用いて菌糸区画の土壌溶液を採取し、酸性ホスファターゼ活性を測定した。Hedly法を用いて菌糸区画の土壌を連続抽出し、各リン画分濃度を測定した。菌根形成率は菌根菌接種区で97%であった。地上部乾物重及び地上部リン吸収量は非接種区より接種区で高かった。菌糸区画の土壌中の酸性ホスファターゼ活性は接種区で非接種区より高かった。Hedley法により土壌中のリンをResin-P, NaHCO3-Pi, NaHCO3-Po, NaOH-Pi, NaOH-Po及びHCl-Pに分画できた。
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