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2020 年度 実績報告書

シストセンチュウ孵化促進物質の生合成の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K05459
研究機関神戸大学

研究代表者

水谷 正治  神戸大学, 農学研究科, 准教授 (60303898)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードシストセンチュウ / 孵化促進物質 / ジャガイモ / トマト / トリテルペノイド
研究実績の概要

植物寄生性線虫であるジャガイモシストセンチュウ (potato cyst nematode; PCN) は、ジャガイモやトマトなどナス科作物の根に特異的に寄生し甚大な被害をもたらす重大害虫である。PCN 卵は乾燥や低温から卵を保護する硬い殻(シスト)の特性により、土壌中で 20 年以上休眠することが可能であり、PCN 卵の孵化は宿主根から分泌される孵化促進物質ソラノエクレピン A (SEA) により特異的に誘導される。本研究では、高度に酸化されたトリテルペノイドであると推定されるSEA の生合成系の解明を目的とし、酸化酵素に着目して生合成遺伝子の探索を行った。トマト毛状根培養液を PCN 卵に投与した結果、強いPCN 孵化促進活性が検出された。そこで、トマト毛状根に対してシトクロム P450 (CYP) 阻害剤であるウニコナゾール P や 2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ (DOX) 阻害剤であるプロヘキサジオンを投与し、培養液中の PCN 孵化促進活性を評価した結果、いずれの阻害剤処理により孵化促進活性の有意な低下が観察されたことから、PCN 孵化促進物質生合成へのCYP および DOX の関与が示唆された。次に、PCN 孵化促進物質は毛状根で生合成されることから、根特異的に発現している酸化酵素遺伝子の探索を行った。候補遺伝子を CRISPR/Cas9法により遺伝子破壊した組換え毛状根を作出した結果、遺伝子破壊毛状根において孵化促進活性の有意な低下が認められたことから、候補遺伝子がPCN 孵化促進物質の生合成に関与することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Hatching stimulation activity of steroidal glycoalkaloids toward the potato cyst nematode, <i>Globodera rostochiensis</i>2020

    • 著者名/発表者名
      Shimizu Kosuke、Kushida Atsuhiko、Akiyama Ryota、Lee Hyoung Jae、Okamura Yuya、Masuda Yuki、Sakata Itaru、Tanino Keiji、Matsukida Seiji、Inoue Tsutomu、Sugimoto Yukihiro、Mizutani Masaharu
    • 雑誌名

      Plant Biotechnology

      巻: 37 ページ: 319~325

    • DOI

      10.5511/plantbiotechnology.20.0516a

    • 査読あり

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公開日: 2024-12-25  

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