バニリン生合成におけるUDPG-トランスフェラーゼおよびβ-グルコシダーゼについて調べた。7ヶ月間のバニラグリーンビーンの生長でグルコバニリンは1.8 g/100 g(新鮮重量)蓄積し、24週間のキュアリングでは、β-グルコシダーゼにより加水分解しバニリンが0.5 g/100 g(新鮮重量)となった。部分精製したUDPG-トランスフェラーゼはバニリンおよび4-ヒドロキシベンズアルデヒドを配糖化し、相対活性は100:84であった。本研究成果をもとに小笠原父島のバニラ植物栽培農家は当初の計画通りに2020東京五輪の年に『小笠原バニラビーンズ』の製造・販売を開始した。
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