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2020 年度 実績報告書

香辛料滅菌用気流式大気圧プラズマ装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K05483
研究機関近畿大学

研究代表者

武村 祐一朗  近畿大学, 理工学部, 准教授 (80387852)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード香気主成分分析 / プラズマ滅菌評価 / 色差測定
研究実績の概要

香辛料は通常、熱帯、亜熱帯地域に産する植物を乾燥することによって調製されるため、土壌由来の微生物や害虫による汚染は避けられず、最も多く検出されるのは耐熱性有芽胞細菌である。香辛料の加熱殺菌は、熱による香味、色調の劣化がおこり、現在使用されている気流式過熱水蒸気殺菌の処理であっても、香辛料の種類によっては色・風味等に影響を及ぼすものが多い。本研究課題では耐熱性有芽胞細菌が付着した香辛料の滅菌を目的とした広範囲に処理可能な気流式大気圧プラズマ装置を開発した。
標準寒天培地を用いた生残菌数の測定において、アルゴン、窒素ガスプラズマによるペパーミントに付着する生残菌の減少が確認された。殺菌効果としては、アルゴンガスプラズマと比較して窒素ガスプラズマは10~100倍程度優位であった。また、アルゴンガスプラズマによるバジルに付着した生残菌の減少が見られたため、プラズマによる粒状の細かい香辛料に対する殺菌効果が示された。熱測定の測定結果から、ガスプラズマ処理は香辛料に付着した菌に対して致死的に作用し、活性度には影響が少ないことが確認された。におい嗅ぎガスクロマトグラフ質量分析計を用いた香気成分の分析結果から、従来の加熱処理と比較して窒素ガスプラズマ処理の連続運転を行うとは香気成分の変化が大きいことが明らかとなった。これは温度による効果であると考えられる。また、分光測色計を用いた未処理試料との色差測定から、ガスプラズマ処理は色差がわずかであった。
以上のことから、気流式大気圧プラズマ装置では滅菌効果が十分期待できるが、短時間の使用であれば問題がないが、連続運転を行うことで内部の残熱が試料に影響を与えることがわかった。また、重量がある程度ある香辛料(黒コショウ)に関しては、問題なく滅菌することができたが、軽量のペパーミントは軽量のため現状では気流の調整が必要であることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Study on chemical probe reaction mechanism with radical scavenger2020

    • 著者名/発表者名
      H.Matsuura, M.Hu, B.Oanthavinsak, Trung Nguyen Tran, R.Asada, M. Furuta, Y.Takemura
    • 学会等名
      12th International Symposium on Advanced Plasma Science and its Applications for Nitrides and Nanomaterials March 8, 2021, Nagoya University-online
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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