研究課題
妊娠期の栄養状態が仔の生殖能に影響を及ぼすことが示唆されている。本研究の目的は現代社会において日常的に取されているフルクトース (果糖ブドウ糖溶液) について、妊娠時の過剰摂取が次世代の卵巣機能に及ぼす影響をエピジェネティッ クな視点から明らかにすることである「健康や疾患の素因は胎児期における栄養状態によって形成される」というDOHaD説に基づきフルクトースの悪影響を証明する。胎児期の栄養環境が成熟後の生殖機能に及ぼす影響を明らかにし、次世代の生殖殖機能を考える上で、妊娠期の適切な栄養状態の維持が不可欠であることを証明する。本年度は前年度の結果を受けて、性周期の解析を中心に行った。20%フルクトース水を妊娠直後からラットに摂取させ、仔(3ヶ月齢)の性周期を解析した。その結果、性周期の著しい変化は観察されなかった。
3: やや遅れている
当初予想していたような性周期の乱れが観察されなかったため。今回は、成熟直後の性周期を解析した。今後は、6ヶ月齢以降のラットの解析を行う必要がある。
卵巣のエストロゲン合成の低下は確認できたが、性周期は観察されていなかった。DOHaD説においては、妊娠期の影響は、成熟後暫くしてから現れることが多い。よって、今後は6ヶ月齢以降のラットの解析を行う必要がある。
性周期の解析で有意な結果が得られたなかったため、その後の研究を行えなかった。今後はよりフルクトースの影響が現れやすい条件で再度実験を行う。
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