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2020 年度 実績報告書

葉酸摂取量の調節による免疫機能制御方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K05507
研究機関千葉科学大学

研究代表者

岡本 能弘  千葉科学大学, 薬学部, 教授 (40261036)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード葉酸 / 4型葉酸受容体 / 制御性T細胞
研究実績の概要

制御性T細胞(regulatory T cell, Treg細胞)はFoxp3陽性CD4+CD25+T細胞であり、免疫応答の調節機能を担う。その細胞表面には4型葉酸受容体(FR4)が高発現しており、食餌中の葉酸がTreg細胞に何らかの影響を及ぼすことが想定される。本研究ではまず実際に葉酸過剰摂取がTreg細胞数変化を検討した。葉酸欠乏群は葉酸欠乏標準飼料AIN93Gを用いた。対照群は葉酸欠乏標準飼料(AIN93G)に葉酸を2.0μg/g dietとなるよう加えて調製した。葉酸過剰飼料 (低用量) 群は葉酸欠乏標準飼料に葉酸を0.5mg/g diet配合した。葉酸過剰飼料 (高用量) 群は葉酸を1.5mg/g diet配合した。健常C57BL/6J雌マウスに各飼料4週間自由摂取させた後、脾臓と腸管膜リンパ節細胞懸濁液を調製し、Foxp3発現量をフローサイトメトリー分析した。葉酸摂取過剰群はTreg細胞数(CD4+Foxp3+)が増加する傾向が見られた。葉酸過剰摂取が内在性Treg(nTreg)数を増加させるメカニズム解明のため葉酸欠乏食、葉酸過剰食による遺伝子発現の変動をマイクロアレイにて解析した。マウスを葉酸過剰飼料あるいは葉酸欠乏飼料で4週間飼育した後、脾細胞リンパ球の遺伝子発現変動を比較した結果、葉酸過剰により2倍以上発現亢進のみられた6個の遺伝子、2倍以上の発現低下がみられた2個の遺伝子を明らかとした。これら遺伝子にはimmunoglobulin joining chain immunoglobulin joining chainなど免疫機能に関連する遺伝子も含まれていた。以上の結果から、葉酸摂取量が免疫系の制御に影響を及ぼす可能性が考えられた。今後、これらの遺伝子発現とTreg細胞の機能との関係について解析し、Foxp3発現を亢進させるしくみの解明につなげる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 葉酸過剰摂取による制御性T細胞分化の修飾2020

    • 著者名/発表者名
      岡本 能弘、栄 仁美
    • 学会等名
      日本薬学会第140年会

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公開日: 2021-12-27  

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