制御性T細胞(regulatory T cell, Treg細胞)はFoxp3陽性T細胞であり、免疫応答の調節機能を担う。その細胞表面には4型葉酸受容体(FR4)が高発現しており、食餌中の葉酸がTreg細胞に影響を及ぼすことが想定される。葉酸過摂取剰群マウスはTreg細胞数の増加傾向が見られた。このメカニズムの解明のため遺伝子発現の変動をマイクロアレイにて解析した結果、葉酸過剰摂取により2倍以上発現亢進のみられた6個の遺伝子、2倍以上の発現低下がみられた2個の遺伝子を明らかとした。これらには免疫機能に関連する遺伝子も含まれていた。葉酸摂取量は免疫系の制御に影響を及ぼす可能性が考えられた。
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