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2020 年度 実績報告書

食品機能性評価ツールとしてのnon-coding RNAの有効性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 18K05514
研究機関地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所

研究代表者

亀井 飛鳥  地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 食品機能性評価, 研究員(任期無) (40514112)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードnon-coding RNA / ncRNA / iron / 鉄
研究実績の概要

本研究は鉄を素材にし、食餌条件に応答して変化するncRNAの検出および解析を行ったものである。初年度(鉄欠乏性貧血の肝臓)、2年度(鉄過剰の血液)、最終年度(鉄過剰の肝臓)を通じ、食餌条件の違いに応答したncRNAの変動が見出され、組織により応答する分子種の違いがあることはもとより、その変化の方向性が体内鉄量に応じた一方向的なものではないことも明らかになった。すなわち、生体に及ぼす影響の小さい食品成分の機能を検出するにはncRNAもあわせて活用していくことがより有効であること、また血液を対象とする場合において、より有効性が高い可能性が示された。最終年度の実施報告は次の通り。
通常食ラットと、鉄過剰ラット(鉄過剰条件は、低程度、中程度、高程度)の肝臓を対象に得られたデータを用い、通常群との比較解析にて抽出した発現変動RNAの総数を数えたところ、鉄過剰の程度依存的に増えていくという予想に反し、低程度と高程度において多く、中程度では少ないという結果が得られた。これは、前年度に実施した同条件の血液を対象とした発現解析のパターンとは異なるものであり、生体内の鉄量に対する応答は必ずしも一方向的ではなく、さらに組織・細胞によって応答性が異なるということが示された。続いてこの発現変動RNAの機能別分類を実施した。RNAをそれぞれcoding、non-coding等の8のグループに大別し、顕著な発現変動を示すRNAが各グループの総数に対して占める割合を算出したところ、unassignedを除き、codingに含まれるものが最も多いという結果であった。同条件の血液の解析ではprecursor_microRNAに属するRNAが多い傾向にあることが示されていたが、肝臓においてはそのような傾向は見られず、組織・細胞ごとに、生体内の鉄量の変化に応答して変動するRNAの特性も異なることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 自然薯ムカゴ摂取の代謝に対する影響2021

    • 著者名/発表者名
      篠﨑文夏、亀井飛鳥、嶋田耕育、荒井綜一、阿部啓子
    • 学会等名
      日本農芸化学会2021年度大会

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公開日: 2021-12-27  

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