半数体特異的mRNAの球状精細胞での保存と、伸長精細胞での翻訳活性化に伴う脱アデニル化について解析を行った。翻訳が抑制されているmRNAには、すでにキャップ結合タンパク質eIF4Eおよびポリ(A)鎖結合タンパク質PABPC1が結合していた。また、グローバルな翻訳抑制にかかわると考えていたRNA結合タンパク質YBX2が、半数体特異的mRNAの安定化・保存に関与することが示唆された。一方、ラダー状の段階的脱アデニル化中間体の形成には、ポリ(A)鎖結合タンパク質と一般的な脱アデニル化酵素が関わっていること、また半数体特異的mRNAおよび伸長精細胞に特有な現象ではなく、普遍的であることが判明した。
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