異なる耐塩性を有するPokkaliと日本晴を用い,塩ストレス下における葉緑体 (Chl),ミトコンドリア (Mit),ペルオキシソーム (Per),それぞれのオルガネラ間の膜接触と耐塩性との関連性を調べた.品種によらず,膜接触面積は塩ストレス下において有意に増加していたが,Mitの形と大きさに品種間差があった.塩処理区におけるPokkaliのMitは,体積と表面積が有意に増加し,大きく伸び広がった一つのMitがChlやPerとの接触面積を増加させていた.このことから,塩ストレス下におけるMitの形状と,それに関連したオルガネラ間の協調強化が耐塩性に重要であることが示唆された.
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