アスコルビン酸(ビタミンC, AsA)は活性酸素種に対する主要な抗酸化物質であり、植物生産の量的・質的強化に重要な役割を果たしている。AsAの生合成に着目した研究成果により、植物のAsA生合成強化に重要な酵素の候補を明らかにした。代謝工学的なアプローチによるAsA生合成の強化は、強光、乾燥、塩、低温、高温などの環境ストレスに対して植物生産が低下しない作物育種への応用が期待できる。また植物は様々な二次代謝産物を生産しているため、将来的には、植物における機能性物質の産生向上に関する応用展開に役立つことが期待できる。
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