イネ白葉枯病抵抗性機構に重要な新規ジャスモン酸シグナル伝達複合体の解明

2020 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18K05648
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分39040:植物保護科学関連
• 研究機関: 香川大学
• 研究代表者: 五味 剣二 香川大学, 農学部, 教授 (50511549)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2021-03-31
• キーワード: 植物感染生理 / 植物ホルモン / 植物病害抵抗性

研究成果の概要

イネの病害抵抗性研究は、世界の約３０億人の主食の収量増加に直結する重要な研究であるが、その病害抵抗性誘導機構に関しては、未解明な部分がいまだに数多く存在する。本研究により、イネ病害抵抗性機構に重要な植物ホルモンであるジャスモン酸のシグナルを制御する重要なタンパク質を2つ(OsSRO1a, OsFHA1)見出し、両タンパク質がジャスモン酸シグナルの負の制御因子として機能することを明らかとした。
これらの研究により、イネの複雑なジャスモン酸シグナル伝達機構の一端を解明することができた。

自由記述の分野

植物病理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

イネの病害抵抗性研究は、世界の約３０億人の主食の収量増加に直結する重要な研究であるが、その病害抵抗性誘導機構に関しては未解明な部分が多く、特に植物ホルモンによって制御されている病害抵抗性機構はほとんど明らかとなっていない。本研究のように、イネ病害抵抗性機構に重要な植物ホルモンであるジャスモン酸を制御する因子を一つ一つ解明し、イネにおけるジャスモン酸シグナル伝達機構を詳細に解明していくことにより、将来の分子育種技術を生かした耐病性イネ作出時に非常に重要な知見を提供できるようになる。