青枯病はナス科作物の重要病害であるにも関わらず、抵抗性遺伝子に関する知見が少ない。ナス属植物が持つ青枯病抵抗性遺伝子の同定を目的に世界各地から収集されたナス系統を探索し、強度青枯病抵抗性を持つナスNo. 98系統を見出した。No. 98系統はナス青枯病菌(phylotype I)の特定のAvrエフェクターを認識し、強度抵抗性を発揮していた。また、ナスが認識するジャガイモ青枯病菌(phylotype IV)Avrエフェクターの同定にも成功した。交配解析から、本研究で見出した2つの青枯病抵抗性遺伝子はいずれも優性1遺伝子支配であり、NBS-LRR抵抗性タンパク質遺伝子である可能性が強く示唆された。
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