本研究では、カイコの生育初期における3つの異なる時期の致死に関わる突然変異遺伝子について、単離と機能解析を進めた。「卵致死」に関わるl-19遺伝子は、ポジショナルクローニングにより、候補領域をカイコ第12番染色体の200 kb内に限定することに成功し、さらにその領域内で1つの有力な候補遺伝子を発見した。「幼虫致死(孵化直後)」に関わるl-nl遺伝子は、すでに単離していた候補遺伝子が間違いなくl-nl遺伝子であることをゲノム編集により証明した。「幼虫致死 (脱皮不全)」に関わるnm-d遺伝子は、ポジショナルクローニングにより、候補領域をカイコ第9番染色体の2.7 Mb内に限定することに成功した。
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