研究課題
基盤研究(C)
生態系と持続的農業環境の保全には,植物と共生する微生物の存在が重要である.宿主植物と二員でなければ生存が難しい微生物の長期保存は非常に困難である.本研究課題では植物組織細胞に微生物を接種し,二員培養を元にガラス化処理する新規超低温保存法「二員ガラス化法」の開発に取り組んだ.卵菌類は,緩慢凍結保存が困難な微生物の一つとされる.本研究ではドロップ・ガラス化法を用いて100%近い生残率が得られる保存技術の確立に成功した.
超低温保存学
植物と共生する微生物には,驚くべき機能が期待される.微生物遺伝資源の多様性は,生態系と持続的農業環境の保全にとても重要である.宿主植物と二員でなければ生存が難しい微生物の長期保存は非常に困難である.本研究成果は,従来の保存法にとらわれずに植物や動物遺伝資源保存分野で用いられているガラス化保存技術を応用して,微生物の新規超低温保存技術を開発した.他の難保存性微生物の管理・系統保存技術の開発にも寄与するものと期待される.