ヒートアイランド現象改善のための都市緑化資材として、コケ類、ツタ類に着目し基礎的な研究を行った。蘚苔類による緑化施工現場の調査では、多くの屋上面法面で軽度以上の障害が観察された。その中から数種の病原菌が単離されたが、大規模な障害の原因は病害よりも法面の角度や日照が影響を与えることが分かった。ツタ類に関しては、湿度、温度、日照がどのような環境であっても病害はほとんど観察されず植栽方法を検討することにより緑化資材として有効であることが改めて示唆された。イタドリに関しては、病害が広く観察されたが、成長が速く、全国いたるところで生育可能であることから緑化資材として適切である可能性が見いだされた。
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