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2019 年度 実施状況報告書

街路花壇への宿根草及び在来種の導入と植物の生育過程を生かす花壇づくりに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K05713
研究機関恵泉女学園大学

研究代表者

宮内 泰之  恵泉女学園大学, 人間社会学部, 准教授 (70352705)

研究分担者 本多 洋子  恵泉女学園大学, 人間社会学部, 准教授 (10233983)
岩本 陽児  和光大学, 現代人間学部, 准教授 (10350357)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード街路花壇 / 在来植物 / 市民ボランティア / コミュニティガーデン / 栽培実験 / アンケート調査 / リーフレット
研究実績の概要

①多摩市の道路アダプト花壇を対象として、宿根草や在来植物の利用実態の解明を目的として、春花壇の実態調査を行った。前年度に行った夏秋花壇の調査結果と比較検討することにより、各団体が維持管理する花壇の実態をより明らかにしていく。
②街路花壇への在来植物の導入の可能性を検討することを目的として、栽培実験及び実験花壇を作成した。実験花壇は8月に園芸植物が植えられている地植えの花壇1カ所に本学所有の山から採取したオオバギボウシ、ツリガネニンジン、アキカラマツ、ヤクシソウ、シラヤマギク、ワレモコウなどの植え付けを行った。園芸植物の中で、これら在来植物は地味な印象は否めないが、ヤクシソウ、ツリガネニンジンなど花壇の中での脇役として活用する可能性を感じた。さらに経過観察を続けたところ、オオバギボウシなどは順調に生育したが、ツリガネニンジン、ワレモコウなどは肥料過多のため山野で見る個体よりも間延びして成長する、シラヤマギク、ヤクシソウなどは他の園芸植物に負けて消えてしまうなど、いくつかの課題が確認された。また、来年度のアンケート調査に活用するため、街路花壇を想定したレイズドベッドを学内に4カ所作成した。栽培実験は10月にノダケ、アキノキリンソウ、オヤマボクチなど7種の播種を行い生育の経過を観察した。
③多摩市の道路アダプト花壇団体(47団体)及び団体に所属する個人を対象に、花壇活動に関するアンケートを実施した。団体からの回収率は約70%、個人からは約100通ほど回収できた。また、継続調査に活用するため同団体、個人へ配布する種まきから始める花壇づくりをテーマとしたリーフレットを作成した。リーフレット配布後に花壇の実態調査とアンケートを再度行い、リーフレット配布の効果をはかる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

多摩市の街路花壇の春花壇の実態調査を実施したが、データの整理ができていない。また、アンケート調査は当初夏の段階で行う予定であったが、翌2月までずれ込んでしまった。その理由は、アンケートの質問内容の検討に時間がかかってしまったこと、および、個人情報保護の関係からアンケートの郵送方法について多摩市道路交通課と交渉していたことなどにある。このため、前年度に行った夏秋花壇と春花壇の実態の比較検討、および、花壇の実態とアンケート結果からみられる花壇づくりへの意識との比較検討がまだ行えていない。
リーフレット作成後にボランティア団体を対象とした種まき講座を行い、その後の花壇づくりにおける変化を調査する予定であったが、新型コロナウイルスの影響で講座の実施ができなくなった。また、同様の理由で、栽培実験、および実験花壇等の管理がやや難しくなっている。

今後の研究の推進方策

多摩市の街路花壇の実態調査結果と、アンケート結果のデータ整理を早急に行い、これらの比較検討を進める。
花壇ボランティア団体にリーフレットを早急に配布し、種まき講座を実施する。さらに、その後の花壇の変化についての継続調査、およびアンケート調査を実施する。
栽培実験、および実験花壇等の管理を適切に行い、データ採取を進める。
上記の研究成果を踏まえ、夏または秋期に研究会、もしくはシンポジウム等を開催し、年度末に研究報告としてまとめる。
なお、種まき講座、研究会もしくはシンポジウムの開催については、今後の状況によってはweb開催、動画配信等で行う可能性も考えている。

次年度使用額が生じた理由

夏期に英国での街路花壇調査を計画していたが、その必要性を見直し調査を実施しなかったため。
アンケート調査の実施、アンケートデータの入力等で人件費、種まき講座での種子、用土、資材等、人件費、研究会またはシンポジウム等での旅費、交通費、年度末の報告書の作成等で使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 市民ボランティアによる街路花壇の手法に関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      宮内泰之、岩本陽児、本多洋子
    • 学会等名
      日本造園学会

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公開日: 2021-01-27  

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