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2018 年度 実施状況報告書

浮遊性海産珪藻に浮上性を与える細胞因子の究明と環境ストレスによるその影響評価

研究課題

研究課題/領域番号 18K05787
研究機関九州大学

研究代表者

島崎 洋平  九州大学, 農学研究院, 准教授 (40363329)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード浮遊性珪藻 / 沈降速度 / 基礎生産 / 水温上昇 / 汚染物質
研究実績の概要

本研究では、海洋の主要な基礎生産者である浮遊性珪藻類の浮上や沈降に影響を及ぼす細胞内成分を解明する。さらに応用的課題として沈降速度(SETCOL法)に及ぼす水温上昇と船底防汚剤等環境汚染物質の影響についても評価する。初年度(2018年度)および2年目は珪藻の各増殖段階(増殖期、定常期、細胞減少期)における沈降速度と各種細胞内の主な成分量(総タンパク質量:BCA法、中性脂質量:ナイルレッド法、炭水化物:フェノール硫酸法、被殻ケイ酸量:モリブデン黄法、水分含量等)との関係を明らかにする。また細胞形状(単一細胞種は細胞径、連鎖形成種については連鎖長)が沈降速度に及ぼす影響も併せて調べる。本課題は多項目の成分を測定するために、測定に必要な細胞量を確保するために、数リットル規模の培養系が必要となることが予想されたため、初年度は珪藻Thalassiosira pseudonanaを用いてそれぞれの分析に必要な細胞ペレット量とそのための培養液量について検討を行った。また、3年目の計画である環境汚染物質が沈降層度に及ぼす影響の予備試験として、トリブチルスズの暴露濃度の検討のために、珪藻類(T. pseudonana、Skeletonema sp.)への毒性影響をOJIP解析(光合成活性の測定)により用いて調べ、10%および50%増殖阻害濃度により、珪藻類の電子伝達鎖の活性に関連するパラメータを有意に低下させることが分かったため、細胞内成分および沈降速度への影響が予想された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度から2年間の予定で、珪藻の各増殖段階(増殖期、定常期、細胞減少期)における沈降速度と各種細胞内の主な成分量(総タンパク質量、中性脂質量、炭水化物、被殻ケイ酸量、水分含量等)との関係を明らかにする予定であるため、サンプル調整から測定法の準備が整ったため。また、3年目の課題の予備試験を実施できたため。

今後の研究の推進方策

当初の予定どおり、2年目(2019年度)に珪藻の各増殖段階(増殖期、定常期、細胞減少期)における沈降速度と各種細胞内の主な成分量(総タンパク質量、中性脂質量、炭水化物、被殻ケイ酸量、水分含量等)との関係を明らかにする予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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