• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 研究成果報告書

養殖環境で生じる多剤耐性遺伝子の細菌プラスミドから染色体への乗り換え機構の解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 18K05790
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分40030:水圏生産科学関連
研究機関尚絅大学 (2020-2023)
獨協医科大学 (2018-2019)

研究代表者

野中 里佐  尚絅大学, 生活科学部, 准教授 (70363265)

研究分担者 矢野 大和  国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 主任研究官 (20646773)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード遺伝子伝達 / 多剤耐性菌 / 養殖場 / プラスミド / SE / ビブリオ属 / チロシンリコンビナーゼ / トランスポゾン
研究成果の概要

本研究では、養殖環境由来の多剤耐性菌において、伝達性プラスミドが接合体の染色体に組み込まれる分子メカニズムを明らかにした。また、新規の可動遺伝因子である「SE :strand-biased circularizing integrative elements」は伝達性プラスミドがホストの染色体に組み込まれるのをアシストする役割を果たしていることを明らかにした。SEはcopy-out形式で環状化する、4つのコア遺伝子を持つ、宿主範囲が狭くγプロテオバクテリアに限られるというユニークな特徴を持つことから、新規のチロシンリコンビナーゼ利用型トランスポゾンであると考えられた。

自由記述の分野

環境微生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

水圏と陸上の微生物集団の間における薬剤耐性遺伝子の伝播あるいは循環は公衆衛生上の重大な懸念事項であるが海洋細菌の遺伝子伝達機構に関する知見は極めて少ない。本研究では養殖場から分離された多剤耐性菌を対象に新規の伝達因子の存在とその役割を明らかにした。本研究成果は海洋細菌がこれまで考えられていた以上に多様な遺伝子伝達機構を利用していることを示すものである。本知見は今後養殖場での薬剤耐性菌の出現と拡大のメカニズムを理解し、対策を考えていく上で貴重な知見となる。また現場における抗菌薬の適正使用を促す上でも重要な科学的根拠となる。

URL: 

公開日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi