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2020 年度 実績報告書

アマモ場の衰退・再生阻害機構の解明ー環境因子および除草剤の複合影響ー

研究課題

研究課題/領域番号 18K05806
研究機関国立研究開発法人水産研究・教育機構

研究代表者

持田 和彦  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水研機構(廿日市), 部長 (00371964)

研究分担者 羽野 健志  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水研機構(廿日市), 主任研究員 (30621057)
吉田 吾郎  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水研機構(廿日市), 主幹研究員 (40371968)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードアマモ / 光合成 / 最大量子収率 / 生長阻害 / 除草剤 / 複合曝露試験 / 代謝物総体解析
研究実績の概要

今年度は、除草剤 4 種(イルガロール 1051、ジューロン、ブロマシル、およびシアナジン)の複合毒性とアマモの生長阻害の関係を数値化するため、すでに毒性値が報告されているイルガロール 1051 以外の 3 種について生長阻害試験を実施した。何れの物質についても設定濃度を 3.6 ug/L, 11 ug/L, 33 ug/L, 100 ug/L, および 300 ug/L とし、さらに助剤対照区 (DMSO のみ) を設けて、各区アマモ親株を 6 株ずつ 14 日間の曝露試験に供した。なお、光については光合成を行うために十分な条件(約 120 umol/m2/s)とした。水温は 18 - 20 ℃に設定した。試験終了時に生長を測定し、エンドポイントとした。ブロマシルおよびシアナジンの被験物質の実測濃度に基づく毒性値はそれぞれ 130 (19 240) ug/L および 37 (5.4 68) ug/Lであり、ジューロンの設定濃度に基づく毒性値は 7.3 (4.3 10) ug/L であった(括弧内は95%信頼区間を示す)。以上の結果より、複合毒性試験を実施した際にそれぞれの被験物質の実測濃度の毒性値に対する割合を加算したToxic Unit (TU) 値を計算することができるようになり、TU、光、および水温と生長阻害の関係をモデル化するパラメーターが揃った。さらに、昨年度と同様に複合曝露試験を実施し、葉体内 NADPH, NADP+, および ATP について測定した。測定の結果、Dark 区と比較し、Light 区では NADP+ 量が顕著に低くなる傾向が認められ、カルビン回路に何らかの異常が生じていることが示唆された。なお、ATP 量についてはいずれの光条件下においても対照区および曝露区間に顕著な違いは認められなかった。

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公開日: 2021-12-27  

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