研究課題/領域番号 |
18K05849
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
杉村 泰彦 琉球大学, 農学部, 教授 (80405662)
|
研究分担者 |
森 久綱 三重大学, 人文学部, 教授 (80362333)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 品揃え形成 / 食品ロス対策 / 食品廃棄物の再資源化 |
研究実績の概要 |
本来の研究最終年度であった2020年度以降、コロナ禍およびコロナ禍後の調査受け入れ困難等により、研究を中断せざるを得なかった。2023年度は対象地の調査も可能となったが、コロナ禍の期間を通じて、調査対象の経営や業務内容が大きく変化しており、研究目的を達成しうる範囲で調査先を変更している。 この研究課題では、食品ロス削減および食品リサイクルにおける品揃え形成の重要性を解明しようとしている。初年度である2018年には、食品リサイクルにおける原料の品揃え形成を把握するためにベルギーの食品リサイクル企業D社の調査を実施した。この際、ベルギーを中心とした周辺国の食品製造業から幅広く食品残さを回収していた。同社では包装や廃プラスチックの処理費用高騰が課題となっていたが、コロナ禍の期間において調査の継続が困難となったため、飼料化を中心とした食品リサイクルについては、今後の課題として保持することとした。 一方の食品ロス削減については、フードバンクを主たる対象に調査を行った。初年度にはフランスの大規模フードバンクを調査した。2年目の2019年にはランジス国際卸売市場における食品ロス・食品廃棄物対策を調査した。ここでは市場運営会社とともに食品卸売業の業界団体、食品の回収を担うフードバンクに対してヒアリング調査を実施した。一連の調査からは重要な知見を得られ、データを捕捉した上で投稿する予定としていたが、コロナ禍で継続的な調査が困難になった。 研究機関を延長した2023年度については、調査受け入れの都合上、オランダを対象として大型スーパー3社の食品ロス対策からアプローチすることとした。同国のスーパーは食品ロス対策に熱心に取り組んでおり、うち1社は積極的にフードバンクに寄付している。しかし、フードバンクの品揃えの観点からみれば、これは寄付食品の一部に過ぎず、品目の偏りを補正する方策が必要となっている。
|
備考 |
最終年度の結果を踏まえた研究論文については、2024年度中に投稿予定としている。
|