研究課題/領域番号 |
18K05874
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
澤野 久美 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業研究センター, 研究員 (10445851)
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研究分担者 |
中村 貴子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (70305564)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 若年層女性 / 雇用就農 / 農業法人 / キャリアデザイン / 法人就農 / 人材育成 / ワークライフバランス / 女性農業者 |
研究実績の概要 |
平成30年度は、以下の内容に取り組んだ。第一に、女性を雇用している農業法人に対してヒアリング調査を実施した。女性雇用就農者に対しては、自身のキャリアや農業を職業とすることに対する考え、就職先として農業法人を選択した理由・就農経緯、担当業務等について聞き取りを行った。あわせて、農業法人の代表者から法人の設立経緯、経営方針(経営理念)、採用方針・採用方法等についても伺った。その他、女性正社員との比較のため、パート従業員についてもヒアリング調査を実施した。これらの調査で得られたデータをもとに、学会報告を行った。第二に、女性雇用就農者のキャリア形成と比較するため、農業法人の女性経営者、新規就農した女性、家族経営に関わっている女性、移住や起業している女性等を対象にキャリア等に関するヒアリング調査を実施した。第三に、本研究テーマに関連する研究大会や各種セミナー等に参加し、情報収集に努めた。特に、農業以外の産業における女性のキャリア形成について、企業や行政における女性に対する人材育成・定着に向けた支援の実施に関する実態やキャリアパスに関する取り組み等について情報収集を行い、農業分野と比較できるような資料を収集した。あわせて、文献レビューも行った。第四に、代表者・分担者双方の研究実施状況についての確認及び調査に関する情報共有、次年度以降の研究内容等の検討を目的とした研究会を実施し、円滑な研究実施ができるように努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、若年層女性雇用就農者のライフコースからみた就農プロセスやこれまで実際に形成してきたキャリアに関する実態分析に関して、農業法人の経営者や就農した女性への調査等を中心に実施した。プライベートな内容に関する調査であることから、調査対象者・法人と良好な関係構築を築きながら、調査を実施しているところである。現時点では、調査の実施や資料収集に問題が生じていないことから、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、若年層女性雇用就農者のキャリアデザインに関する実態分析を中心に行いたいと考えている。新たな事例への調査も計画しているが、関連機関などへの調査協力依頼を行い、研究遂行に支障がないように努めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額146,314円は、研究費を効率的に使用して発生した残額である。翌年度分として請求する研究費とあわせて研究計画遂行のために使用する。
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