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2021 年度 実施状況報告書

機械学習に基づく農業水利施設設計の完全自動化

研究課題

研究課題/領域番号 18K05880
研究機関岡山大学

研究代表者

珠玖 隆行  岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (70625053)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード機械学習 / ガウス過程回帰 / ニューラルネットワーク
研究実績の概要

2021年度は,これまで構築してきた方法論の実務への適用性を考慮し,計算コストを抑えた設計の代替モデルの構築,および地盤の自動モデル化を達成するため,機械学習の1つの方法であるガウス過程回帰に着目し,その適用性を検証した.ガウス過程回帰は隠れ素子数無限大の1層のニューラルネットワークと等価であるため,2021年度に実施した研究はニューラルネットワークの適用性検証の研究とも解釈できる.研究計画では,設計の代替モデル(提案書ではエミュレータと記載)として,ニューラルネットワークを利用する予定であり,その計画を遂行することを目的とした.ガウス過程回帰は地質統計学の分野で利用されてきたクリギング(kriging)と本質的には同じであるが,用語の使い方の違いや分散,自己相関モデルの位置づけや解釈に違いがあることから,最初に用語を整理した.次に,人工的な模擬データおよびガウス過程回帰のコードを作成し,その挙動を調べた.研究の結果,ガウス過程回帰はデータの数が少なく,未知数が多い問題に適用可能であり,とくに本研究で対象としている水利施設の設計には適していることがわかった.一方,データの数が莫大な問題に対しては,計算上の工夫が必要であり,そのような問題に対しては,2019年度,2020年度に研究したスパースモデリングが有効になる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画書で予定していたニューラルネットワークを用いたエミュレータ(代替モデル)に関する研究に取り組むことができ,目標を達成できたため.

今後の研究の推進方策

2022年度は最終年度であるため,これまで検討してきた方法論をとりまとめ,農業水利施設の設計の完全自動化をサポートする方法を整理するとともに,実設計への適用性を議論する.

次年度使用額が生じた理由

研究計画作成時には,研究成果発表のための国際会議参加のための費用を計上していたが,Covid-19による会議の延期や中止が重なり,使用することができなかった.2022年度も国際会議参加は難しいと考えられ,代わりに論文投稿を通して研究成果発表を行う予定であり,そのための英文校閲や投稿・掲載料に研究費を充てる予定である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] National University of Singapore(シンガポール)

    • 国名
      シンガポール
    • 外国機関名
      National University of Singapore
  • [国際共同研究] National Taiwan University(その他の国・地域)

    • 国名
      その他の国・地域
    • 外国機関名
      National Taiwan University
  • [雑誌論文] Benchmark examples for data-driven site characterisation2022

    • 著者名/発表者名
      Phoon Kok-Kwang、Shuku Takayuki、Ching Jianye、Yoshida Ikumasa
    • 雑誌名

      Georisk: Assessment and Management of Risk for Engineered Systems and Geohazards

      巻: 1 ページ: 1~23

    • DOI

      10.1080/17499518.2022.2025541

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Case Histories on 2D/3D Underground Stratification Using Sparse Machine Learning2021

    • 著者名/発表者名
      T. Shuku and J. Ching
    • 雑誌名

      International Journal of Geoengineering Case Histories

      巻: 6 ページ: 35-47

    • DOI

      10.4417/IJGCH-06-04-03

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [備考] Takayuki Shuku's website

    • URL

      https://sites.google.com/view/takayukishukuswebsite/home

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公開日: 2022-12-28  

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