研究課題/領域番号 |
18K05882
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
谷口 智之 九州大学, 農学研究院, 助教 (00549123)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | スイゼンジノリ / 湧水 / 希少生物 / 水動態 / 圃場整備 / 太陽光発電 |
研究成果の概要 |
福岡県朝倉市を流れる黄金川には,世界で唯一スイゼンジノリが自然条件下で生息している.しかし,近年黄金川の水源である湧水量が減少した結果,スイゼンジノリの生産量は激減し,保全対策が急務である.本研究では,湧水量が減少した原因を明らかにし,流量回復に向けた対策として,上流農地からの地表排水の導入,周辺農地の冬季湛水,太陽光発電を用いた揚水費用削減について検討し,それぞれの効果と課題を明らかにした.
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自由記述の分野 |
農業農村工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで明らかにされていなかった黄金川の流量減少の原因を,過去の圃場整備や土地利用の観点から科学的に明らかにした.さらに,水動態,地下水涵養,太陽光発電の活用など,スイゼンジノリの保全に向けた複数の対策を検討した.本研究で実施した研究手法や対策は,同様の課題を抱える他の希少生物の保全にも活用できる.また,本研究をきっかけに,スイゼンジノリに関心をもつ研究者や企業と協働で,スイゼンジノリの保全に向けた活動が始まった.行政との情報交換も始まっており,本研究の成果は今後の保全活動に向けた重要な知見となる.
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