研究課題
本研究は、近い将来身近になるビッグデータとしての蒸発散量データを、世界各地域の農業水資源計画や水資源管理の実利用面で有効に利用する技術の開発を目指すものである。具体的には衛星リモートセンシング技術を利用して面的に求めた実蒸発散量データと蒸発散需要量データを組み合わせ、灌漑適正度をその空間分布とともに評価する手法の開発を目指している。最終年度である研究4年目の令和3年度は、昨年に引き続きGCOM-C衛星画像およびMODIS衛星画像を利用したビッグデータ利用による広域植生状況把握及び蒸発散推定技術の開発研究を継続し、灌漑適正度への利用可能性の検討解析を進めた。また、本年が研究最終年度にあたるため、本研究成果を国際学会(The 7th International Conference on Water Resource and Environment)にて発表するとともに、国連機関が主催するセミナー2件での講演を通して関連研究者や実務家等と共有し、研究成果の普及に努めた(FAO Webinar Series Remote Sensing Determination of Evapotranspiration; UN/IRI Workshop on the Space Technology Applications for Drought, Flood and Water Resources Management)。本研究を通して、衛星蒸発散量データの簡便な精度検証手法を提案するとともに、衛星蒸発散量データの灌漑計画及び地域水資源管理への利用法、植生情報等と組み合わせた現場利用技術を提案した。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件)
Journal of Rainwater Catchment Systems
巻: 28 ページ: -
IOP Conference Series: Earth and Environmental Science
巻: 958 ページ: 012010~012010
10.1088/1755-1315/958/1/012010