研究課題/領域番号 |
18K05893
|
研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
吉永 育生 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 室長 (50414420)
|
研究分担者 |
浜田 康治 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 上級研究員 (00425521)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | アオコ / 栄養塩類 / 供給速度 |
研究実績の概要 |
現地観測については、年度当初にコロナ禍対応による在宅勤務及び出張規制等のため、調査機器の設置とデータ回収に支障が生じた。このため、十分な現地データが入手できなかった。 昨年度から調査対象として追加した、山間部に位置する調整池については、開発中のモデル式による予測結果を参考にして、アオコ抑制対策のための希釈水の導入装置を作成し、試験的に適用した。前述のとおり、調査機器の設置に支障があったため検証可能な定量的なデータは入手できなかったもの、調整池の管理者からは藻類の増殖が減ったとのコメントがあり、定性的には抑制対策が効果を発揮したこと、モデル式による予測がおおむね妥当であることが確認できた。 また、予測モデルの改善については、主に以下の3つを実施した。1:熱収支、水・栄養塩の流入量にかかる自動計算プログラムの改善:ウェブサイトに掲載される気象予測情報を逐次、自動的に取り込むソフトを作成し、このデータを元に常に48時間先までの対象水域の熱収支及び自流域からの流入水量と栄養塩量が計算できるよう改善した。2.水利用パターンの予測方法の整理:過去の水利用データを元に農業用水の利用パターンを抽出し、この結果と気象予測情報のうち特に雨の情報から2日先までの水利用パターンを予測できるよう改善した。3.対象水域におけるアオコの代表値の検討:水域内で増殖するアオコの日代表値を調査機器の設置個所と風向風速を考慮して求める方法及び得られた値をフィルタリングによって修正する方法を検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度当初にコロナ禍対応による在宅勤務及び出張規制等のため、調査機器の設置・データ回収に支障が生じた。結果として、十分な現地データが入手できず、改善したモデルの精度を確認できていない。
|
今後の研究の推進方策 |
現地データを確実に取得し、現地データを利用して、モデルの完成度を高めることで当初の目標に到達する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に予定していた現地観測の回数が減少したため、これに伴う支出が大幅に減少した。 2021年度は、現地観測のための旅費、消耗品の購入費等に繰越額を使用する。
|