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2019 年度 実施状況報告書

ベニバナ収穫ロボットの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K05897
研究機関山形大学

研究代表者

片平 光彦  山形大学, 農学部, 教授 (20390940)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードベニバナ / 収穫ロボット / 人工知能 / ロボットアーム
研究実績の概要

本年度はベニバナ収穫を省力化するロボットを開発するため、ロボット収穫に適したベニバナの栽培管理、人工知能を用いた色別花弁の認識手法、花弁回収機構、走行台車の試作を行った。
屋外試験ではロボット収穫に適した作型を調査するため、播種時期を4月、5月、6月に設定し、1条2列播きで栽培を行った。また、屋外ではロボットの走行試験及び花弁収穫機構の稼働試験を行った。屋内試験では人工知能による花弁認識の推論エンジンの作成、色別花弁認識率の調査を行った。また、ロボットの花弁収穫機構の調整と稼働試験を実施した。屋外試験では草丈の結果から、ロボットアームの可動域に適した作型は4月播きであった。しかし、ロボットの稼働には、開花数が多すぎず花蕾数の多い作型で短時間かつ長期的な作業ができる環境でが求められる。そのため、花蕾数の多い5月播きも適する。また、ロボットの稼働試験は不具合が多くシステムの調整が必要であった。
屋内試験では色別花弁認識率調査の結果、黄色花弁、赤色花弁のいずれも学習回数20000回のときに高い値を示し、それぞれ、50%、80%を超えた。しかし、認識率は20000回以上の学習で下がった。ロボットの花弁収穫機構は、花弁と認識された個体であり、ロボットアームの可動域内に花が存在することで花の位置まで移動し、収穫動作を行う。しかし、花弁収穫部の吸引口の大きさや角度が花弁にうまく合わないために機構内のローラー部分まで花が入りきらないことや、吸引する力が弱いなどの理由から、人のサポートなしで花弁をうまく収穫することは困難であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ベニバナ収穫ロボットの開発では、人工知能を用いた花弁の検出精度を昨年度よりも改善できた。また、本年度は昨年開発した車両にパラレルリンクアームをそれぞれ組み込み、ほ場で収穫実験を行うことができた。収穫試験は良好な成績を得ることができなかったが、一定量の花弁を回収が実現できたことで順調に進捗しているといえる。

今後の研究の推進方策

1.走行部をホイール式からクローラ式に改良し、走行性を安定させる。
2.収穫部のエンドエフェクタに花弁を巻き込むローラを組み込み、回収性能を改善する。
3.改良した収穫ロボットを用いた収穫試験を行い、作業能率、作業精度、花弁回収率を調査する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] ベニバナ生産管理ロボットの開発(第一報)2019

    • 著者名/発表者名
      市浦茂,相樂あゆみ,桑原一樹,森智洋,片平光彦,吉弘季幸,佐藤和也,小野寺良二
    • 雑誌名

      農業食料工学会東北支部報

      巻: 66 ページ: 33-36

    • オープンアクセス
  • [学会発表] ベニバナの生産管理ロボットの開発(第一報)2019

    • 著者名/発表者名
      市浦茂,相樂あゆみ,桑原一樹,森智洋,片平光彦,吉弘季幸,佐藤和也,小野寺良二
    • 学会等名
      農業食料工学会東北支部報
  • [学会発表] ベニバナの生産管理ロボットの開発2019

    • 著者名/発表者名
      市浦茂,佐藤和也,桑原一樹,森智洋,片平光彦
    • 学会等名
      国際食品工業展2019
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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